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エルメス専門店 アトゥール銀座|エルメス(HERMES)とは

高級馬具の製造工房であったエルメス。
ナポレオン三世御用達となり、以後ヨーロッパの王侯貴族たちに愛されました。
エルメスが変化を見せたのは、自動車の時代に入ってからでした。
いよいよ、バックや財布の登場です。

世界のエルメス(HERMES)

今のエルメスの基礎となる考え方が出来たのは、3代目社長のエミール・モーリス・エルメス の決断でした。以後、時計・スカーフなど発表し事業の多角化を進めていきます。 エルメスのマーク「四輪馬車と従者」の商標登録をし、オレンジ色の包装紙を採用したのも彼の時代です。

この時、世は第二次世界大戦中でしたが、エルメスは着実に基礎を作っていったのも驚きです。 4代目社長のロベール・デュマ・エルメスは飛躍の時代。 その時に出来上がったのは有名な「サック・ア・クロア」です。 モナコ王妃の名前「グレース・ケリー」にちなんで「ケリーバック」と呼ばれるようになったのは、有名な話です。

5代目社長のジャン・ルイ・デュマ・エルメスの時代にはあの有名な「バーキン」が発表され 87年には創業150周年を祝う式典が催されました。
以後90年代に入ってもエルメスは跳躍し続け、2001年6月28日には銀座の晴海通り沿いに「メゾン・エルメス」が誕生しました。

エルメス(HERMES)カラーの謎

エルメスカラーは何故オレンジなのでしょうか?
以前のエルメスは薄いベージュでした。現在のオレンジに変わったのは、第二次世界大戦中の物資不足から。
包装紙の調達が出来なくなり、仕方なくお店に残っていたオレンジの紙を使用したのです。
ところが、戦争が終わって従来のベージュに戻そうとしたところ、顧客からオレンジの印象が強いという
意見があり、そのまま継続して使用することになったのです。
ちなみにこの年(1945年)は「四輪馬車と従者」が商標登録された年でもあります。

四輪馬車と従者の意味とは。

エルメスといえば「四輪馬車と従者」のエンブレム。
デザインしたのは19世紀のフランス人画家アルフレッド・ド・ドルー。商標登録されたのは1945年。第二次世界大戦が終結した時のことでした。

ところで、何故この絵には馬車と従者のみしか いないのでしょうか? 馬車を御す主人が居ません。 実は、そこにエルメスの意図があります。
「エルメスは最高の品質の馬車を用意しますが、それを御するのはお客様自身です」
というメッセージがこめられているのです。
エルメスの製品はお客様によって、命を吹き込まれるというエルメスの哲学を感じます。

テーマブック

エルメスではエルメスを紹介する雑誌「LE MONDE D`HERMES」 を年2回発行。春と秋のコレクションごとに新しい号が出ます。
内容はデザイン性の高い写真や、新製品の紹介等・・・
しかし残念な事に一般の書店では入手は出来ず、エルメスショップのみで販売・配布しておりそれだけ希少性も高いものです。
ちなみに余談ですが、エルメス初の社史は漫画を主体としたもので、イラストを手がけたのは日本人の漫画家だったそうです。

カデナ

エルメスの創業150周年を祝った1987年を機に、エルメスに年間テーマが 設定されました。
スカーフのモチーフや、カデナのデザインに反映されています。
それぞれのテーマにはエルメスのメッセージが込められており、年毎に年間テーマに沿ったカデナが発表されています。

カデナの年間テーマ表

年代 エルメスの主な出来事やカデナのモチーフ 年間のテーマ
1987 エルメス創立150周年にセーヌ河で「花火の夕べ」という記念祝典が開催される。最初の年間テーマ。 Feux d`Artifice(花火)
1988 亜熱帯の植物などに注目。 Exotisme(エキゾティズム)
1989 フランス革命200年にちなんで祖国愛を意識したアイテムが発表されました。 Vivre la france(フランス)
1990 フルーツをモチーフにカデナを発表。 Air Libre(アウトドア)
1991 日本をテーマに刀や鳳凰など、エルメスが独創的にアレンジして発表する。 Extreme Hermes(遠い国のエルメス)
1992 海を自由に羽ばたくペリカンがモチーフ。 La Mer(海)
1993 更なる飛躍を目標にした年。天を翔けるペガサスがモチーフ。 La Cheval(馬)
1994 テーマは生命の源である「太陽」。陽のひかりに力強く伸びるひまわりがモチーフ。 La Soreile(太陽)
1995 ゆっくりと、しかし着実に道を歩んでいくカタツムリをカデナのモチーフに。 La Route(道)
1996 美しい音色を奏でるハープがモチーフのカデナを発表。 La Musique(音楽)
1997 アフリカをテーマに百獣の王ライオンと、陸生哺乳類最大のゾウの2種類が発表される。 L`Afrique(アフリカ)
1998 樹から染み出す樹液をモチーフにしたカデナを発表。 L`arbre(木)
1999 夜空に降り注ぐ流れ星を模ったカデナを発表。 Dans les Etoiles(星)
2000 記念すべき2000年がテーマ Premiers pas dans le siecle(新世紀への第一歩)
2001 年間テーマは〈未知なる地球の美を求めて〉。地球をモチーフにした丸い玉の付いたカデナを発表。 A ladecouverte de la beaute du mondo
2002 「手はかけがえのないパーツ」と言う技術者への敬意を込めて、職人の手をモチーフにしたカデナを発表。 La Main(手)
2003 オー・ド・トワレ「地中海の庭」が生まれる。地中海周辺の地図をモチーフに。 La Mediterranee(地中海)
2004 ジャン・ポール・ゴルチェ氏をデザイナーに起用。ハートをモチーフにカデナを発表。 La fantaisie(ファンタジー)
2005 川の流れは常に動き変化するが本質は変わらない。エルメスはそうあり続ける。カバがモチーフ。 Grand fleuve(大河)
2006 パリの風を受けて進む「帆船」がカデナのモチーフに。 Paris(パリの空気、パリの風)
2007 ペガサスが踊るメリーゴーランドがカデナのモチーフ。 ANNEE DE LA DANSE(ダンス)
2008 インドの国花、蓮の花を模ったカデナを発表。 Fantaisies Indiennes(魅惑のインド)
2009 逃避行→旅。旅に欠かせないスーツケースをカデナのモチーフに。 Lechappee belle(美しき逃避行)
2010 物語が描かれている「本」をモチーフにしたカデナを発表。 (語りつがれる物語)
2011 この年の年間テーマに沿ったカデナの発表はありませんでした。 (現代〈いま〉に生きるアルチザン〈職人〉)
2012 この年の年間テーマに沿ったカデナの発表はありませんでした。 (時〈とき〉の恵み)
2013 2013.3月現在、年間テーマのカデナは未発表 CHIC LE SPORT!(スポーツは素敵!)