ナポレオン三世御用達となり、以後ヨーロッパの王侯貴族たちに愛されました。
エルメスが変化を見せたのは、自動車の時代に入ってからでした。
いよいよ、バックや財布の登場です。
世界のエルメス
今のエルメスの基礎となる考え方が出来たのは、3代目社長のエミール・モーリス・エルメス
の決断でした。以後、時計・スカーフなど発表し事業の多角化を進めていきます。
エルメスのマーク「四輪馬車と従者」の商標登録をし、オレンジ色の包装紙を採用したのも彼の時代です。
この時、世は第二次世界大戦中でしたが、エルメスは着実に基礎を作っていったのも驚きです。
4代目社長のロベール・デュマ・エルメスは飛躍の時代。
その時に出来上がったのは有名な「サック・ア・クロア」です。
モナコ王妃の名前「グレース・ケリー」にちなんで「ケリーバック」と呼ばれるようになったのは、有名な話です。
5代目社長のジャン・ルイ・デュマ・エルメスの時代にはあの有名な「バーキン」が発表され
87年には創業150周年を祝う式典が催されました。
以後90年代に入ってもエルメスは跳躍し続け、日本の銀座にも「メゾン・エルメス」が誕生しました。
エルメスカラーの謎
エルメスカラーは何故オレンジなのでしょうか?
以前のエルメスは薄いベージュでした。現在のオレンジに変わったのは、第二次世界大戦中の物資不足から。
包装紙の調達が出来なくなり、仕方なくお店に残っていたオレンジの紙を使用したのです。
ところが、戦争が終わって従来のベージュに戻そうとしたところ、顧客からオレンジの印象が強いという
意見があり、そのまま継続して使用することになったのです。
ちなみにこの年(1945年)は「四輪馬車と従者」が商標登録された年でもあります。
四輪馬車と従者の意味とは。
エルメスといえば「四輪馬車と従者」のエンブレム。
デザインしたのは19世紀のフランス人画家アルフレッド・ド・ドルー。
商標登録されたのは1945年。第二次世界大戦が終結した時のことでした。
ところで、何故この絵には馬車と従者のみしか いないのでしょうか?
馬車を御す主人が居ません。
実は、そこにエルメスの意図があります。
「エルメスは最高の品質の馬車を用意しますが、それを御するのはお客様自身です」
というメッセージがこめられているのです。
エルメスの製品はお客様によって、命を吹き込まれるというエルメスの哲学を感じます。

テーマブック
エルメスではエルメスを紹介する雑誌「LE MONDE D`HERMES」 を年2回発行。
春と秋のコレクションごとに新しい号が出ます。
内容はデザイン性の高い写真や、新製品の紹介等・・
しかし残念な事に一般の書店では入手は出来ず、エルメスショップのみで販売・配布しており
それだけ希少性も高いものです。
ちなみに余談ですが、エルメス初の社史は漫画を主体としたもので、イラストを手がけたのは
日本人の漫画家だったそうです。
カデナ
エルメスの創業150周年を祝った1987年を機に、エルメスに年間テーマが 設定されました。
スカーフのモチーフや、カデナのデザインに反映されています。
それぞれのテーマにはエルメスのメッセージが込められており、
年毎に年間テーマに沿ったカデナが発表されています。
カデナの年間テーマ表(「」内はカデナの名前。)
1987 エルメス創立150周年にセーヌ河で「花火の夕べ」という記念祝典が開催される。「feuxd`artifice(花火)」
1988 亜熱帯の植物などに注目。「exotisme(エキゾディズム)」
1989 フランス革命200年にちなんで祖国愛を意識したアイテムが発表されました。 「vivre la france(フランス)」
1990 フルーツがモチーフ「air libre(アウトドア)」
1991 日本がテーマ「extreme Hermes(遠い国のエルメス)」
1992 「la mer(海)」
1993 更なる飛躍を目標にした年。「la cheval(馬)」
1994 テーマは生命の源である「太陽」。「la soreile(太陽)」
1995 「la Route(道)」
1996 「la musique(音楽)」
1997 アフリカがモチーフ。像とライオンの2種類が発表。「l`Afrique(アフリカ)」
1998 「l`arbre(木)」
1999 宇宙の「星」が題材。「dans les etoiles(星)」
2000 記念すべき2000年がテーマ「premiers pas dans le siecle(新世紀への第一歩)」
2001 6月28日、東京・銀座に「メゾン・エルメス」がオープン。「la terre(地球)」
2002 「手はかけがえのないパーツ」と言う技術者への敬意を込めて。 「la main(手)」
2003 オー・ド・トワレ「地中海の庭」が生まれる。「mediterranee(地中海)」
2004 有名服飾デザイナーのジャン・ポール・ゴルチェ氏を新たなデザイナーに起用し、初の作品を発表する。「colours and fantasy(色とファンタジー)」
2005 川の流れは常に動き変化するが、本質は変わらない。エルメスはそうあり続ける「ANNE DES FLEUVES(大河)」
2006 「(帆船)」